夏こそサッパリと、スキンケアに化粧水を使いますよね。
じつは江戸時代にはすでに、化粧水がありました。
美意識の高い江戸という時代、うつくしい女たちは「花の露」「江戸の水」といった風雅な名前の化粧水を好んでつかっていました。
「花の露」はバラの花をつかった化粧水。
今回は、粋で風雅な江戸美人に学ぶ!スキンケアの心得の特集です。
江戸美人はナチュラルメイク

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江戸時代というと、おしろいで顔が真っ白!というイメージがありますよね。
ところが実際は違っていました。
江戸時代後期になると、意外にもナチュラルメイクの方が「粋」であると流行したのです。
薄化粧でも肌がきめ細かく見えるよう、江戸美人は化粧水をしっかりと塗っていました。
江戸のスキンケア、花の露

江戸美人に大ヒットしたスキンケア「花の露」。
これは朝露に濡れたバラを摘みとり、“蘭引”という器具でバラの蒸留水を精製し、白檀などの香りを練りこんだ『化粧水』のこと。
今でいうローズウォーターですね。
朝露をふくんだ薔薇を使うなんて、江戸コスメもなかなか素敵ですね。
江戸時代後期に発売された書物、『都風俗化粧伝』によれば、これが江戸時代から明治初期までロングセラーを飛ばしたのだそうです。
花の露という化粧水を使うことで、玉のような瑞々しい肌になり、おしろいのノリもよくなったのだとか。
今でいうクチコミ情報も文献として残っていたりして、あの時代もクチコミの効果は絶大だったようです。
もう一つのヒット化粧水「江戸の水」

もう一つ、江戸美人のステータスに君臨した化粧水がありました。その名も「江戸の水」。
江戸の水は、当時の浮世風呂」の作者として有名な戯作者
式亭三馬〜しきてい さんば〜がプロデュースした化粧水です。
大ヒットとなった本の中の登場人物が、この「江戸の水」を使っていたり、挿絵にも化粧水が掲載されていたので、今でいうセルフプロデュースの先駆けともいえる商品戦略で、江戸美人のハートをぎゅっと捕らえました。
この本が好きなファンも、化粧水が好きなファンも同時に増え、一気に大ブレイクしたそうです。
うまい戦略ですね。
インスタ映え!江戸の硝子と化粧水

式亭三馬は、江戸時代にインスタ映えを先駆けた人でもありました。化粧水を、江戸の風雅な硝子の瓶にとじこめて販売したのです。
これがとてもセンスがよく、美しいと評判になりました。
いつのまにか江戸美人に大ブレイク。
今も昔も、美しいこと、デザイン性に優れているものが美人には必要なのですね。
口紅の塗り方にも見本がありました

江戸時代後期に発売された『都風俗化粧伝』には、顔のタイプ別の「口紅の塗り方」一覧が載っていました。
江戸美人も美しくなるため、自分の個性にあったキレイをみつけるために、頑張っていたようです。
花の露が手に入らない女子は、手作りで自分だけのオリジナルコスメを作っていたようです。
すごいですね。
ナチュラルメイクに、オリジナルコスメ、薔薇の蒸留水など。
江戸美人もキレイを極めるために、日々がんばっていました。
私たちも日本人ならではの「キレイ」を生かして、煌めく女子を目指しましょう!