皆さん、こんにちは。
日中は、半袖で過ごせるような季節になってきましたね。
寒暖差が大きい時期でもあるので、体調管理には気をつけましょう。
さて、本日は日本人の多くが不足している栄養素『カルシウム』についてのお話です。
カルシウムのお話
○カルシウムとは
カルシウムは生体内で最も多いミネラルで、体重の1~2%と言われています。
99%は骨や歯に、残りの1%は血液や筋に存在しています。
○カルシウムの働き
カルシウムの働きで一番に思いつくのは『骨や歯の形成』ではないでしょうか。
しかし、それ以外にも下記のような働きがありました。
・筋収縮
・血液凝固の促進
・神経興奮の抑制など
カルシウムは生命の維持のために、多くの重要な働きをしているのです。
○カルシウムの摂取量
日本人の食事摂取基準(2020年版)では、成人の場合は一日あたり600mg~800mgのカルシウム摂取を推奨しています。
しかし、2019年の国民健康栄養調査によると、日本人のカルシウム摂取量は男性で517mg、女性で494mgとなっており、男女共に推奨量を大幅に下回る結果となりました。
○カルシウムが不足すると
骨や歯が弱くなります。
カルシウムの不足が長期間続くと、骨密度の低下により骨粗鬆症が起こりやすくなります。
○過剰摂取の危険性は?
カルシウムの過剰摂取により高カルシウム血症、鉄や亜鉛の吸収障害などの健康障害が挙げられます。しかし、日本人の一般的な食生活では、カルシウムの過剰摂取に可能性は低いと思われます。
注意しなければいけないのは、サプリメントを摂取している方。
パッケージに記載されている量を確認して、過剰摂取に気をつけましょう。
○カルシウムを多く含む食品
【乳製品】
皆さんご存知だと思いますが
カルシウムは、牛乳やヨーグルトといった『乳製品』に多く含まれています。
牛乳100mlの中には110mg
ヨーグルト100gには、120mgのカルシウムが含まれており
さらに吸収率も高いのです。
カルシウムを効率良く摂取したい方には、一つの方法として、乳製品をオススメしています。
【魚介類】
骨まで食べられる小魚には、カルシウムが豊富に含まれています。
また、イワシやサバの缶詰にも多くのカルシウムが含まれるため、
私は保存食兼、『カルシウムの補給源』として缶詰を自宅に常備しています。
【大豆製品】
豆腐や納豆などの大豆製品にもカルシウムは多く含まれます。
カルシウムの含有量や吸収率は乳製品の方が上ですが、低エネルギー、高タンパク質である大豆製品を日常の食生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。
【野菜、海藻類】
小松菜やワカメなどにも、カルシウムが多く含まれています。
小松菜は炒め物や和え物に。ワカメは、酢の物や味噌汁の中に加えると良いでしょう。
【効果的に摂取できる栄養素】
ビタミンD、ビタミンK、ビタミンC、タンパク質、マグネシウムです。
これらを多く含む食品と一緒に摂取することで、小腸からのカルシウム吸収を促進し『骨形成』に役立ちます。
【吸収を妨げる栄養素】
リン、食物繊維、シュウ酸、フィチン酸です。
これらは野菜や豆類にも含まれるため、大豆製品や野菜類は乳製品に比べて吸収率が下がってしまいます。
日本人の多くがカルシウム不足になってしまうのは、今回紹介したカルシウムの多い食品を摂取する習慣がないからです。ご自身の食事を振り返ってみて下さい。
もしも「足りてないな」と思った方は、意識して摂取してみてはいかがでしょうか?
ウーシア鍼灸院 ゲストライター 北川千加良
【経歴】
2012年 - 管理栄養士免許取得。
2020年 - 愛知学院大学大学院 心身科学研究科 健康科学専攻 修士課程 修了。
現在は名古屋市内の病院で勤務。
【趣味】
筋トレ。週5日、1時間のトレーニングを5年間継続中です。